変圧器の基本動作を理解する②
変圧器の基本動作を理解するため、次の順で電圧変換が行われているとイメージします。(実際は違うかもしれない)
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1次電圧を加える
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1次コイルに電流が流れる
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電流がコアに磁束を作る
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磁束が2次コイルに電圧を発生させる
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2次が回路的に閉じている場合、2次電流が流れる
- 2次に電圧が得られる
今回は「1次電流が流れる」について。
2.1次コイルに電流が流れる
図のように2次コイルに負荷が接続されておらず、2次コイルに電流が流れていないとき、1次コイルに流れる電流は励磁電流と呼ばれている。無負荷電流とも言われる。
コアの品質を確認できる値であったり、誤差の原因となる値だったりする。
コアの品質が悪いと励磁電流が増える。
コイルにコアを通すのはどういう理由があっただろうか?前回説明したが、コイルの性能を上げるため→インダクタンスLを増加させるためである。
コアの品質が悪いとLの増加量が少なくなる。そうなるとZ=jωLから結果的にインピーダンスが小さくなるので励磁電流が増える。
励磁電流はまだ深く掘り下げることができるが、基本動作の理解から話が逸れてしまうため説明をここまでで留めておく。
まとめ
励磁電流は奥が深い。